TAK44マグナム

世界が燃えつきる日のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

世界が燃えつきる日(1977年製作の映画)
2.5
ロジャー・ゼラズニィの小説「地獄のハイウェイ」の映画化でありながら、まったく違う話になっているので有名な映画。

アメリカのミサイル基地。
敵国から核攻撃を受けたので反撃、ついに始まった核戦争によって、あっという間に地球は燃え尽きます・・・という割にはけっこう放射能とか平気で、空の色がおかしくなったぐらい。
なので、基地の軍人たちも仕事がなくなったのでゴロゴロとする怠惰な毎日を繰り返します。
でも、ちょっとしたミスから基地が爆発しちゃったので、仕方なく、密かに作っていた水陸両用の装甲車両ランドマスターで出発します。
目指すは、生き残りがいそうな気配がする東海岸の町です。
一行は、竜巻や巨大サソリや人食いゴキブリや気の狂れた野郎共と戦い、途中で美人や少年を拾いつつ、やがてゴールにたどり着くのでした。

いや~、酷い(苦笑)
東宝特撮にでも出てきそうなランドマスターは主役メカとしてちゃんと目立っているからいいけど、とにかく特殊効果はアマチュアみたいだし、核戦争だってのに何とものどかな雰囲気はどうしたものかだし、原作の持つハードさの欠片もない出来に、マトモなSFファンなら怒り出すことでしょう。
まあ、そこまで目くじらたてるような生粋のハードSFファンでも無いので、それなりには観られますが、それでもやっぱり全編を漂う脳天気さはマジで頭悪くなりそうです。

主演は「エアーウルフ」のジャン・マイケル・ビンセント。
少年役で、「ウォッチメン」のジャッキー・アール・ヘイリーが出ていたりしますよ。

この映画、予算規模が超大作なんですけど、いったいどこにその莫大なお金が消えたのか、まったくもって謎です。
映画のどこを観ても、そんな大金がかかっている風には見えません。
確かにキャストはそれなりですけど、それでも超一流の役者を揃えたってわけでもないし・・・
ランドマスターの製作にかかったのか?
でも、あれの10倍は予算かかっていそうなXウィングが出てくる「スターウォーズ」より金かかっている映画なんですよ?
ちょっと信じられないなあ・・・誰かネコババしちゃってんじゃないのか(汗)

そんなわけで、よほどのB級映画好きじゃないと、観ても退屈なだけのユルさでいっぱいヘッポコ映画。


テレビ放送、レンタルビデオにて