kojikoji

サウンド・オブ・ミュージックのkojikojiのレビュー・感想・評価

4.2
1964年アメリカ映画 
第38回アカデミー賞作品賞他 5部門受賞

今回久しぶりに観て、3つ新しい発見があった。
気がついたというべきか。 

マリアの結婚式のシーンが美しく、こんなに荘厳な式を挙げていること。このシーンは子供達とマリアの美しさと本当に祝福したい気持ちが重なり、何故か涙が止まらなかった。

大好きなコルトレーンの曲「マイ・フェバリット・スイングス」が実はこの映画の劇中曲だったこと。どおりでコルトレーンの演奏を初めて聴いた時、どこかで聞いたような気がしたのだ

そして何より驚いたのが、あのエーデルワイスを歌う大佐が、「ドラゴンタトゥーの女」のクリストファー・プラマーであったこと。サウンドオブミュージックを観てからかなり間をおいて、今のクリストファー・プラマーの活躍を観ているので、同一人物と気づかなかった。このことが一番の驚きだった。


1938年のオーストリア。修道女見習いのおてんば娘のマリア(ジュリー・アンドリュース)は修道院長の命により厳格な退役海軍大佐ゲオルク(クリストファー・プラマー)の家へ家庭教師としてやってくる。大佐は妻を亡くしていて、7人の子供たちは彼が育てていた。彼女は温かい人柄と音楽を用いた教育法で、7人の子供たちに好かれるが、彼らの父である大佐との衝突は絶えなかった。しかし、彼女は次第に大佐に惹かれている事に気づき悩む。やがて大佐の再婚話が持ち上がり、彼女は傷心のまま修道院に戻る。
しかし燃え上がる恋心が止められず、修道院長に説得され再びトラップ家に戻ることにする。この恋心が純粋で清々しい。

ミュージカル映画の最高傑作の一つだけに、「エーデルワイス」は言うに及ばず、「ドレミの歌」、「私のお気に入り」、「マリア」、「もうすぐ17歳」、「すべての山に登れ」など、まさに名曲揃いだ。マリアと子供達の歌のシーンは楽しくてあっという間に時間がすぎる。そういえば修道院長の歌がびっくりするぐらい綺麗で素晴らしい。

ラストにハラハラドキドキさせるナチ親衛隊からの脱出が映画を盛り上げる。この展開が用意されているところがこの映画の観客を惹きつける魅力になっている。単なる楽しい映画にしない素晴らしい脚本だと思う。それだけに母国への思いが伝わる「ラストのエーデルワイス」が心にズーンと響いてくる。


(監督)ロバート・ワイズ
(脚本)アーネスト・レーマン
(原作)
 ハワード・リンゼイ、ラッセル・クローズ

2023.02.03視聴52さ
kojikoji

kojikoji