モールス

ラジオ・デイズのモールスのレビュー・感想・評価

ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)
3.5
古き良き時代のノスタルジックな雰囲気を醸し出した作品です。タイトル通りに、日常の中でラジオを聞いてた1930年代の庶民生活がベースになってる話しですね。ウディ・アレン監督らしく、色恋やユダヤ人ネタ満載で本領が存分に発揮されてると思います。
監督作品の常連ミア・ファローも当然のごとく登場します。結婚したいのに、恋愛運に恵まれない女性サリーを見事に演じきってます。少しぬけた部分を持つキャラを演じれば、彼女の右に出る者はいないと思いますよ。
このオールドミスと言えるサリーに対して、家族も遠慮なく手厳しい言葉を浴びせます。その方がリアリティがあるし、ズバリサリーの痛いところをストレートに突くのはナチュラルな演出と感じました。
それにしてもアレン監督はユダヤ人でありながらも、ユダヤ教を皮肉るなど表現が大胆ですね。過去を否定するわけでもなく、肯定するわけでもない彼の姿勢が窺えます。
ただ、アレン監督の他作品と較べると品格という面では見劣りするのが残念なところですが…。
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