<概説>
『A』の続編となるオウム真理教視点のドキュメンタリー。報道とは真逆に近隣住民と和気藹々とする信者や、それぞれの思惑を持った官憲・右翼・マスコミ・大衆を見つめていく。
<感想>
前作の時点では大衆の悪を見たつもりになっていました。
ただこうなってくると悪なんて生優しいモノとは違いますね。思考をしない民衆は『普通の人』というカルト団体です。
団体から逸脱したら異端として処刑しようが万事OK。
世間一般という多数派が味方しているのだから、どんな非道をしようが私達が正しいのだと。恫喝騒音名誉毀損権力濫用何でもアリ。
こんな国民的リンチが許される世間は実に悍ましい。
反社会的存在ってなんなんでしょうね。
自分で思考する宗教団体や右翼が反社会的存在で、無反省に獣性を発揮する大衆が社会的存在。そして本作でオウム真理教信者を理解する観客もきっと反社会的存在。
ううん。それなら私は反社会的存在でいいです。