このレビューはネタバレを含みます
マグロの一本釣り漁師の奮闘記の番組をTVでたまにやっていて、好きでよく観るのですが、やはり漁師という職業には一攫千金のロマンを感じます。
しかし、この漁師の老人は荒々しいマグロの一本釣り漁師とは異なり、悟りの境地なのかすごく穏やかで感情もあまり表に出すこともなく、少年にも優しく接しています。
大格闘の末に仕留めたメカジキをサメによってボロボロにされるというなんともやるせないラストには、後のアメリカン ニューシネマへと繋がる源泉のようなストーリー展開で、大自然の中での人間の無力さ、世の中の不条理を感じました。
疲れ果てて家に帰り、少年が見守る中ベッドに横たわってのラストは、矢吹ジョーのラストを彷彿とさせました。