工藤蘭丸

さらば夏の光よの工藤蘭丸のネタバレレビュー・内容・結末

さらば夏の光よ(1976年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

郷ひろみの初主演映画だった1976年の作品ですね。私は当時18歳だったけど、まあまあ面白かったような覚えがあったので、久し振りに観てみることにしました。

47年ぶりの鑑賞で、ストーリーはおろか、ただ一つのシーンも覚えてなかったけど、デパートの屋上に遊園地があったり、ロッテリアのアルバイトの時給が280円だったりした時代が、ひたすら懐かしかったですね。私も、当時バイト先で知り合った女の子のことを、つい思い出したりもして、感傷に浸ってしまいました。(^^;

映画の方は、やはり所詮はアイドル映画という感じで、いかにもタイトなスケジュールで作り上げた感のある雑な作りだったけど、そのわりには悪くなかったかな。友だち思い以外はほとんど取り柄もないような男が主人公だけど、安易なハッピーエンドにせずに、ほろ苦さを残したラストシーンが良くて、映画全体が締まったような感じでしたね。その前には『第三の男』にオマージュを捧げたかのようなシーンも出てきて、思わずニヤリとしてしまいました。

秋吉久美子は、当時は特別好きでもなかったけど、今観るとむちゃくちゃ可愛くて、食べちゃいたくなるくらいでしたね。郷ひろみは、アイドルが演ずるとは思えないような役柄だったけど、こういう不良っぽい感じの男が好まれた時代でもあったのかも知れませんね。