午前十時の映画祭14で鑑賞。映像も衣装も小道具もかなり古臭いんだけど、その内容は古びることなく面白く見ることができた。途中南極で怪獣が出現したのはまあおまけでしょうね。鳳号でカプセルに乗ってゴラスに近づいた金井が記憶喪失になるのも特に必然性はなく、ドラマ的にも盛り上げるきっかけになっていなかったなあ。隼号を失くしたときの政治的な駆け引きは、後のシン・ゴジラを彷彿させましたね。間近に危機が迫っていても世論とか気にするし責任論とかに問題をすり替えちゃうんだもんね。世界が一つになるのはまあ気持ちのいいものだけど、日本が主導的立場になることはまあないんだろうなあ。世界は一つ人類みな兄弟なんてコピーを思い出してしまった。宇宙ステーションが大気圏をそのままの姿で地上まで降下したり、宇宙空間でロケットエンジンからでる炎が揺らめいたりと今だったら描かないようなものもあったりしましたが、ミニチュア特撮の懐かしい雰囲気は味わえました。特に海水の移動で東京などが飲み込まれるシーンは東日本大震災の大津波を彷彿させかなり迫力がありました。しかし軌道修復のため北極にあらたにロケット推進施設を建設する資金は何とかなるものなんでしょうかねえ。喉元過ぎちゃうと政治的な解決に走っちゃうのか、中途半端な施策によってずれた軌道で地球がどうなってしまうのか、続きが見たかったなあ。