1921年作。名作「キッド」と同年作(どちらが先かな、、)
22分の短編なので、場面などは限定的ですが、富豪と放浪者の二役をしているところが珍しい。
推測だが、あの「独裁者」のアイデアの元になった作品なのかもしれない。
冒頭は二役の説明。富豪のチャーリーは、深酒の為、妻との約束を守れない。妻からそれを手紙で諌められてもグラスを手放さない。
チャップリンが描く金持ち像とお酒が断ち切れないことが多い。
放浪者ではないチャーリーのギャグがいくつか挟みこまれる。電話ボックスのギャグはさすがのキレ!金持ちチャーリーは、後半もブリキ男で現れます。
中盤はゴルフ場でのギャグ。他人のボールを打ってしまうドタバタと途中にエドナに出会い、妄想するチャーリー(入れ違いの布石)
終盤は仮装パーティ会場。浮浪者の格好でも中に入れる。
そして、妻を待たせたことを誤りに来た金持ちチャーリーは、鎧マン?になり、それが抜けないギャグ。
この鎧マンとチャーリーのギャグはこの映画の中で一番面白い。所詮人間は見た目が違うだけでそんなに変わらないというチャップリンの思想が出ているようだ。
ラストはチャーリーらしく、金持ちにはならないが、誇りは捨てないぞ!とばかり駆け抜けていきます。
やっぱりチャップリンは面白凄い。
二度見ましたが、細か過ぎるギャグが見つかり楽しめました。