ダイガ

ヴァンダの部屋のダイガのレビュー・感想・評価

ヴァンダの部屋(2000年製作の映画)
3.9
ずっと観たかったペドロ•コスタ監督の作品。

街の再開発が決まっていて建物の取り壊しが行われているファンタイーニャスというスラム街に住むヴァンダという女性と住人たちを撮影したドキュメンタリー。
これホントにドキュメンタリーなの?っていうくらいフィックスカメラの構図がバキバキにキマっていて、まるで絵画の様な美しさ。光と影の使い方も上手い。美しい構図を作れたのは、監督が2年間ここのスラム街で暮らした賜物かしら?
“もう少し右側に立ってください”みたいな軽い演出っぽいことはしてないのかな?

タイトルにもあるようにヴァンダの部屋、というかヴァンダの部屋のベッドの上がメイン。
ヴァンダはいつもベッドの上にいて麻薬をしてる。しょっちゅうしてる。麻薬が原因なのか、ヤバい咳を何度も何度もしてるからおばさんは心配になっちゃうよ。布団にゲロ吐いても掃除はせずにそのままにしてる。彼女にとっては当たり前の日常なんだろう。

ストーリーは無いから3時間観続けるのはちょっとしんどかった。
映画的ストーリーは無くても、ここに住んでるヴァンダや他の住人たちには人生という名のストーリーがあるんだよね。

23年前の作品だけど、ヴァンダは今何処で何をしているんだろう?
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