タコ社長

さらば愛しき大地のタコ社長のレビュー・感想・評価

さらば愛しき大地(1982年製作の映画)
4.3
「家」
「祖先」
「血縁」
「世間様」
「共同体」
温かくもあり永遠の呪縛にもなる。
彼(そして彼女)に潔く「さらば」と言わせてあげたかったけれど固執すべき愛する土地であるのも事実で。愛憎は執着となる。

人間でいようとすればするほどその試みが破滅の布石となっていく。

蟹江敬三先輩のシャブ初体験はもうこれは名盤中の名盤であると思いました。
根津甚八氏の空を漂う眼と秋吉久美子姐さんが携える空白がもつれ合い。
本妻と妾の共存関係も何か生々しくてでも感覚的によく分かる。山口美也子さん素晴らしかったです。

逃げ出した家畜の豚を家族皆で追いかける、微笑ましいのかやるせないのか。じっと見つめる祖母の眼差し。
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