【クエイ鹿はキンタマ撃たれる夢を見るか】
アマプラ見放題にて。“静かな夜“を指すStille Nachtシリーズの三作目。
これは依頼されたわけではなく、この後に制作する長編『ベンヤメンタ学院』のため自主制作したものらしい。だから『ベンヤメンタ学院』を見返したら、本作の何かがわかるかも。
クエイ兄弟は、本作についてコメントしているらしく、それによると、死んだ鹿の睾丸の一つを銃弾が通過し、死の瞬間を再現する、繰り返す夢の記憶を描いているそうだ。
へー。
確かに、鹿関連の意匠は散りばめられており、あの宙に浮いたテーブルも鹿が变化したもの、と言えなくもない。墓標っぽいオブジェの文句も、確かにそれっぽい。
黒い銃身、銃声、ピロピロと進む銃弾…というのも確かに、射精の記号だし、松ぼっくりには睾丸の印象があります。性的イメージを散りばめるクエイらしいといえばそう。
アノ手も、もしや鹿が、人間に愛撫された経験があるなら、手だけってのも納得です。
なるほど、鹿の夢の映像化って言われればそんな気もしてくるし、面白いっちゃ面白い。
…でもさあ、鹿でしょう?その夢ったって、どーでもよくないか?www
ピロピロ銃撃と、痙攣のように動く手は、鹿に関係なくクエイ独特の力を纏っており浸れますが、クエイ作品中でもカナリ、取り留めのない方だと思います。
<2023.5.15記>