あつぼう

クジラの島の少女のあつぼうのレビュー・感想・評価

クジラの島の少女(2002年製作の映画)
4.0
ニュージーランドの壮大な自然をバックに女として産まれてきたがために、試練に参加出来ない少女の苦悩と葛藤を見事に映像化していました。
伝統を重んじるがために孫を素直な目で見れない頑固な祖父・・・。
それゆえにパイケアに冷たくあたってしまう。
そこまでされててもパイケアが祖父に対して自分の思いをスピーチするシーンにはウルウルとしてしまった。
伝統を守るために伝統に縛られて臨機応変に対応出来ない祖父の気持ちも分からないわけではないです。
パイケアに対する冷たい態度もラストシーンの祖父の目をみれば全て忘れてしまいました。
マオリ族の伝統的な踊りってラクビーのオールブラックスの試合前の踊りと同じなんですね。
久しぶりに力強い映画を観たって感じました。
映画館で観なかった自分を叱ってしまいそうです・・・。
この映画を撮影当時わずか11歳だったケイシャ・キャッスル=ヒューズの演技は素晴らしいです。
アカデミー主演女優賞にノミネートされたのも納得です。

公開当時【ニュージーランド版風の谷のナウシカ】って宣伝してたけど、ちょっと違うと思いました。
シンプルで力強い映画なのでナウシカとは違うでしょう。
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