yoko45

ナポリの饗宴のyoko45のレビュー・感想・評価

ナポリの饗宴(1954年製作の映画)
4.3
 ナポリの歴史や生きる人々の気風がよく伝わる、喜びと悲しみの入り交じる歌劇集です。大道芸人(音楽師)一家が話の進行役となり、歌劇から別の歌劇へと舞台が目まぐるしく変わります。
 それぞれの劇は悲運を物語るものが多いのですが、活気のある町、きらびやかな衣装、バレエの華麗な踊り、「サンタ・ルチア」「オ・ソレ・ミオ」「フニクリ・フニクラ」などの名曲が作品を盛り上げていて楽しめました。
 当時の有名な歌手やバレエダンサーが出演しているそうです。若き日のソフィア・ローレンも出てきます。

《ミケレンマ物語》
 何百年も昔、青年が仲間の男たちと船に乗組み出かけている間にサラセン人がナポリを、そして青年の恋人を襲います。辱めを受けた恋人は、青年が帰ってきたことを知ると崖から海に身を投げ・・
《プルチネッラの物語》
 仮面劇役者が上演中に倒れ、楽屋へ運ばれ息絶えますが、仮面劇役者の風刺の精神は、息子達へ受け継がれ絶えることはありません。
《惚れ薬の物語》
 町の娘が木綿売りの青年に片想い。娘は薬売りに頼み、眠っている青年に惚れ薬をかけるが効き目はなく、青年が別の娘にキスしたことがきっかけで、娘どうしの喧嘩が町中を巻き込む大騒動に発展します。
《シジーナの恋物語》
 モデルの女と作曲家の男、女が舞台に出演するほど有名になると男女の間は遠くなります。戦争がはじまると二人の距離は近くなり、女は男を駅で見送りますが、男は戦場で命を落とします。
《マルゲリータの物語》
 ある夜、若い船員が女の家を訪れます。そこへ町の顔役も、さらに以前町の顔役で昔の男も刑期を終えて帰ってきます。男たちの対決で若い船員は命を落とし、女もその悲しみで息絶えてしまいます。

(メモ)
マルゲリータ:イヴェット・ショヴィレ?
yoko45

yoko45