「あかん、わいほんまにこの人に惚れてもうた」
山城新伍主役、大原麗子ヒロイン、助演で菅原文太とちょっと豪華すぎる配役で舞台はトルコ風呂(今のソープね)。と、どうなんだこれなんだけど東映ピンキーは控えめで喜劇要素満載なのが嬉しいじゃないの。
主役の山城はチ○コがでかいだけのヒモ稼業。バイタリティ溢れており、京唄子の後ろ盾もありトルコ経営に乗り出す。そこにライバルのヤクザがちょっかいをだし……
うーん、もう展開はどうでもいいんだけど、山城ファンなんでそれだけでいいかとも思ってしまう。山城が全力疾走しているシーンなんて映画的破壊力ですよ。
山城とタッグを組むヒモ3人衆として岡八郎と潮健児。潮なんか幻の俳優じゃないか(ここらへんは唐沢俊一の本にも詳しい)。岡八郎も持ちギャグをさりげなく披露する。
京唄子の家に泥棒に入るのは鳳啓介。そのまま唄子ともできてしまう。ああこの展開もいいね。「これからしばらく暮らしましょか」うーん、この軽さね。二人の実際も知っているから余計笑う。
脇には西川きよしや由利徹、坂田利夫まででているじゃーん。大阪芸人オールスターズですよ!西川きよし、全裸でトルコの客やっているじゃないか。大丈夫かヘレンと突っ込みたくなる。
そしていいとこもっていくのは菅原文太ね。敵のヤクザとの対決では銃声だけがしてそこから煙草の煙が立ち上る。そして文太登場。かっこいーーーーー。文太、なんだかんだで美味しいキャラですよ。
ミストルコの面々もまあ明るいこと。最後山城と一緒に歌うシーンなんかもなんとも幸せな感じ。これぞ多幸感。
最後は大原麗子と菅原文太がすべてを持っていきジ・エンド。うんうんそれでいいんだよ、山城は最後までコメディでいいんだぜ。
考えてみたらこの映画の人ってみんな鬼籍になってしまったんだよなぁ。山城も文太も大原麗子も岡八郎も由利徹も京唄子も鳳啓介も潮健児も。そっか50年前だもんね。昭和は遠くなったなぁ。