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旅の重さのimurimuriのレビュー・感想・評価

旅の重さ(1972年製作の映画)
3.8
まず吉田拓郎の音楽がいい

話としてはどうということはなく、ただひたすら天真爛漫な思春期の女の子が旅をするだけで、特別大事件が起こるでも、旅の動機に重大な謎が絡んできたりするわけでもない。そこそこヘビーな出来事に遭遇はするけど、旅の身なので特に解決を目指して出来事と対決するようなことはない。彼女にはただ旅の重さがのしかかるのみである。
旅先から母親に宛てられる手紙のなかで語られる独白が心理描写の役目を果たしているが、重要な部分で彼女が何を思ったのかはあまり多くは語られない。そういう意味では、旅映画独特の高尚な雰囲気は存分に感じられる作品となっている。

とにかく、ただひたすら高橋洋子の素朴な可愛さで成り立っている映画だけど、彼女の走り方はもう少しどうにかならなかったのかと思わずツッコミたくなった

あのラストは予想できなかったが、よくよく考えればあの締めくくりは物語上の必然なのかもしれない
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