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マイライフ・アズ・ア・ドッグのnozomiのレビュー・感想・評価

3.8

「ちょっと変わった少年」のイングマルは日頃からトラブルを起こしまくり。

兄のエリクにはいじめられ気味、そして母も病気が悪化してイングマルが手に追えなくなる。

母を休ませるために、兄は林間学校に行き、イングマルは親戚の家をたらい回しにされる。挙げ句、愛犬とも離ればなれにされてしまう。

監督は「ギルバート・グレイプ」「サイダーハウス・ルール」のラッセ・ハルストレム。この作品が評価されて、活躍するようになったそう。

だけどこの映画、主題が少し解りにくくて、母への愛?愛犬への愛?それとも友情がテーマ?って観ながら考えたけど、どれも違う気がして、多分イングマルの生きづらさを描いてるんじゃないかな、って思ったんです。

アメリカだと社会問題になっているし、今だとそれを題材にした映画も多いし結構理解されているけど、映画が制作された当時はまだあまり知られてないんじゃないかな。だから凄いと思う。

そういえば「ギルバート・グレイプ」にもハンディキャップのある少年が出てきてたな。この映画も「ギルバート・グレイプ」も監督の伝えたいことが一貫しているように思う。

生きづらさって周りの環境により変わってくるもので、イングマルも田舎に住む叔父のグンネルの家に引っ越した後は、町の優しい人達に囲まれていて楽しそうに暮らしている様子が感動します。

映画のパッケージを見て「友情モノかな?」って思って借りてちょっと違った訳だけど、なかなか深い映画に出会えました。
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