アァーーーーーー

ヴェルクマイスター・ハーモニーのアァーーーーーーのレビュー・感想・評価

4.0
いつまで経ってもdvdはレンタルされず中古でもバカ高い値段で取引されている、
いわば「伝説の映画」として今の今まできましたが、
なんとyoutubeにて字幕版が全編観れるのに気づき、やっと鑑賞しました。

タルベーラ監督の作品で言えば「ニーチェの馬」が凄かったけど、
「倫敦から来た男」はイマイチだった私。
まぁyoutubeの画質が悪いのは置いておいて、、
その意味ありげな数々のシーンの意味を考えて多面的に答えを持っていたとしても、各シーンの繋がりが俺の頭では「これ」という納得のいく繋がりにはならず、
上記映画と比べてもかなり難しい映画。
その鯨の意味、プリンスの意味、奥にいる爺さんの意味。
夢オチ??右翼と左翼?
みたいなことでしか捉えられなかった。んーーー何かは感じるんだけど。。
二時間弱で37カットのカメラ長回しの個人的にいらない部分、眠くなる部分、
逆にその哲学的セリフやカメラワークと人物の動きに関してはサスペンス的要素もあって目が離せなくなったり。
あとはどの映画にもないような真ん中に視点を置く構図の多様という意味では新鮮だったかも。

決して人には勧めないし、心から「面白い!!」「素晴らしい!!」とはならないが、
何か大きな課題を出されたような気分にはなり、
哲学的な映画が自分の生活においてフとした時に生きるための答えや気づきを与えてくれるのと同等の映画であることは間違いない。
そういう意味ではタルコフスキーの「サクリファイス」やテオアンゲロプロスの「コウノトリたちずさんで」ぐらいのハマリやぶっ飛びはない。
というのが率直的な感想。
アァーーーーーー

アァーーーーーー