わたがし

やくざの墓場 くちなしの花のわたがしのレビュー・感想・評価

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 県警対組織暴力と似たような筋だけど、こっちの主人公は警察とヤクザが対立したり癒着したり中での立ち位置に迷うポジションで、生き様の揺らぎがある。そんな葛藤の中でポッと出る「全員同じ赤い血の通った人間なんだ」という台詞の優しさ。優しい映画
 県警~もだけど警察とヤクザの癒着友情ってなんでこんな超エモいんだって思うけど、よく考えたら単純なことで、物凄くデカい「両者を引き裂く残酷な運命」があるからなんすよね、タイタニックとかロミオとジュリエットに感動するのと同じ原理だってことに気付いた。梅宮辰夫と兄弟の盃を交わしたいだけの人生だった
 演出も相変わらずのカメラぶん回し深作イズム最高で、他にもヤク打たれた時の幻覚映像とか、情緒高まるシーンでいちいち電車がガタゴト通過して光がチラチラ反射する演出を筆頭に全体的に照明テクがすごい。映画館で観たい画が詰まってるね
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