りん

ターザンのりんのレビュー・感想・評価

ターザン(1999年製作の映画)
5.0
人間でありながらゴリラに育てられたターザンが自身と仲間の違いに悩み、人とゴリラの間で葛藤しながらも成長していく過程が描かれた物語です。

少年時代は仲間はずれにされながらもみんなと同じ土俵に立とうとするターザンの純粋さとまわりに負けじと食らいついていく様が見ていて応援したくなる描写で楽しめました。


ターザンの親友でメスゴリラのタークは、子供のころはターザンを除け者にしてた彼女ですがターザンが成長するにつれ良い関係を築いていきます。
性別はメスなんだけどオスと勘違いされても仕方ないくらい、わんぱくで男勝りのゴリラです。彼女を見てると男女の友情も成立するんだなぁと思えるから不思議でした。


ウホウホッとゴリラ語をジェーンに教えてあげるターザン。
そのゴリラ語の意味は"ジェーン、ターザンとここにいる"
ターザンの素直な願いでした。
ターザンにとって初めて出会った同種族の女性。そして初めて触れた彼女の優しさと好奇心。
そんな彼女に知らず知らずのうちに惚れてしまったターザン。
彼が彼女に一生懸命に気持ちを伝えているのがなんとも健気で好きな場面でした。


種族が違うからって他のゴリラにバカにされた時も、好奇心が勝ってしまって失敗した時も、どんな時だってカーラは側にいてくれた。誰がどう考えたって、カーラはターザンのお母さんでした。
ターザンが子供の頃に"どうして僕だけ違うの?"とカーラに問いた時、"お目々が2つ、耳も2つ、心臓の音も一緒。いったい何が違うの?"と返したのもすごく感動的でした。

人間の世界へ行くことに決めたターザン。
母カーラへの最後の言葉は"どんなことがあってもあなたが僕のお母さんだ"と言って抱き合うシーンは、これまでの感謝と愛が詰まっていました。
りん

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