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東京夜曲のoliveのレビュー・感想・評価

東京夜曲(1997年製作の映画)
3.3
小津安二郎の世界ってこんなだったかな?という感じ。桃井かおりってほんといい女優さんだなぁ。
今どきの人はタイパ(タイムパフォーマンスというらしい)を良くするために映画やドラマを1.5 ~2倍速にして見るらしいからそういう人達にはわからない世界だろうな。
東京のうらぶれた商店街の片隅に起こる人間ドラマ、おしゃれなカフェとは程遠い喫茶店でそこに暮らす人々の生々しい現実と日常の中の恋愛。もどかしいような危ないような。親のことも子供の事も大事だけどやはり人は自分の事を思って生きているんだなと、なんとなくそんな結論を思った。
エンディングの高田渡、私より上の世代だけどキュンとなる(六角精児氏が引き継いでる気がして彼の歌も好き)
クレジットに松重豊の名を発見し巻き戻して早送りで確認、左後方からそう言えば?と認識できる程度のチョイ役。今CMでも引っ張りだこの彼の不遇の時代を垣間見て映画とは関係なく人に歴史ありを実感した。
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