ユースケ

貞子3Dのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

貞子3D(2012年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

素行不良の山本裕典による手垢突いたサイコパス芝居、パソコンのモニターから手が飛び出す手垢のついた3D演出、画面外から突然現れたトラックに轢かれる手垢のついた衝撃映像。チープなシーンが連続するオープニングから高まる不安。

【リング0 バースデイ】から約12年。【リング】【らせん】【ループ】【バースデイ】に続く【エス】を原作に、貞子の復活を描いた本作は、テレビから這い出てくるイメージだけが独り歩きし、今やポップアイコンと化した貞子が物理的なバケモノと化して襲い掛かるモンスター映画。
モニターの大きさに合わせて貞子が3Dで飛び出すギャグがやりたいだけの本作が映画版【らせん】と直結する続編だなんて信じられません。

前半は呪いの媒体をビデオテープから動画(今や時代遅れのニコニコ動画)に変更して時代性を打ち出す安直なアイデアをチープな3D演出で仕上げた子供騙しホラー、後半は便所コオロギみたいな量産型貞子の群れを石原さとみがキャーキャー騒ぎながら鉄パイプでバッタバッタと薙ぎ倒すチャンバラをチープな3D演出で仕上げた子供騙しの特撮。
動画を見たらすぐに死んじゃうのでビデオを見てから死ぬまでの7日間でどれだけ頑張れるかという【リング】シリーズの売りはもう存在しません。
呪いの動画を見た若い刑事はなぜ貞子化したのか?蝶々はなんだったのか?考えるだけ無駄です。

とりあえず、貞子を演じた橋本愛と石原さとみの少女時代を演じた平祐奈(平愛梨の妹)が可愛かったので良しとしましょう。

斜め上から見て楽しめ!