恋人に自殺された男が狂いだす。拳銃が欲しくてたまらなくなる。人の死に直接結びつく拳銃に恋い焦がれる。ガンマニアに通じる行動なのかもしれない。小生意気な不良グループにおもちゃにされながら、抗争事件に巻き込まれていく。
モノクロ映像のバイオレンスアクションが炸裂する。塚本監督自身が狂った男を演じる。弱々しいが、目が離せないヤバさがある。真野きりながボーイッシュで生意気な不良娘を演じ、目力で圧倒する。不良のボス役、中村達也がどこから見てもトヨエツにさか見えない。鈴木京香はオマケ程度にしか出てこない。
世界各地の映画祭で絶賛された珍作。モノクロ映像なのに汗や血の匂い、薄汚れた路地裏の質感が感じ取れる。クモの巣を描いてくれたら完璧だった。
