ミサホ

ロード・トゥ・パーディションのミサホのレビュー・感想・評価

3.8
昔、観た作品ですが、DVDが安かったので、購入して再鑑賞。

うっすら覚えている程度でした。

本作のトム・ハンクスは、珍しくマフィアの役。ポール・ニューマンのマフィアのボス役も珍しいし、ジュード・ロウの役柄も珍しい。

そして極め付けは、マフィアのボス(ポール・ニューマン)の息子を演じたダニエル・クレイグ。あんぽんたんなドラ息子役!しかもなんか気持ち悪い。あの独特のみょっとした口元(ちょっと苦手)とガラス玉のような美しい瞳が活きている!

そんな珍しい尽くしの役者陣が躍動する本作は、自身が生きてきたマフィアの世界の汚さと非道さから、大人3歩手前の息子を守る男の話。

息子よ…この世界を君の人生から葬ってくれ!という父の願い。大丈夫!この子は立派な大人になるよ。

一方で、ポール・ニューマン演じるマフィアのボスもやはり自分の息子が可愛い。その息子が前出の“あんぽんたん”だ。

あんぽんたんは、義理もへったくれもない男だ。そんなやつに復讐を…とトム・ハンクスは燃え、息子は付いていくのだが、同時に殺し屋にも追われる。

その殺し屋が、整った顔にきったない歯のジュード・ロウだ。なかなか不気味で良かった。うっかりトム父子にまかれるが、持ち前の執拗さで追う。

この思いがけない逃避行が、父子に絆をもたらす。息子の誤解も解けたようだ。

大丈夫。この子はマフィアの世界に入ったりしない。畑仕事なんかで、穏やかに生きていくであろう。
ミサホ

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