湯林檎

2010年の湯林檎のレビュー・感想・評価

2010年(1984年製作の映画)
4.0
タイトルで想像がつくかもしれないけどこれは「2001年 宇宙の旅」の正統な続編。

キャストに関してはHAL9000とボーマン船長(スターチャイルド)を同じ俳優が演じており、前作で謎だった部分(HALの暴走の原因やボーマン船長のその後)の理由がきちんと描かれていて観ていて頭の中がスッキリするような快感があった。

オリジナル版の前作はモノリスを介した宇宙人との接触というストーリーに科学上において神とは何かを問いたテーマが描かれていて非常に気に入った。世間一般ではあまり評価が高くないようだけど私はこの続編があることによって前作の素晴らしさが分かると思えた。


⚠️以下はネタバレなので未鑑賞の人は注意してください。



今作もやはりモノリスの存在は重要で特にラスト30分に起こる増殖したモノリスによってが起こるのだが私はこの出来事によって知的生命体(人類の進化系)≒神という風に定義付けられる気がした。
なぜなら天災(今作ではビックバンみたいなやっだったけど)によって新しい時代が訪れるというのは旧約聖書の大洪水後に生き残った人間達の子孫や動物達が繁栄し新しい時代を築いたエピソードに通じると思ったからである。その他にも実際に世界各地の神話に大洪水の話があるので、少なくともこのシリーズの世界においては"神話で語られる神の御業=モノリスの導きによるもの"と捉えて良いと思う。

そしてもう1つの太陽(元木星)の誕生とエウロパに自然が繁栄した展開はかつて地球が成り立った過程を示唆しているかのようにも思えた。

また、メインキング映像を観たところある人(名前忘れた💧)が「この先このようなことが起こって欲しいと思える映画であって欲しい、宇宙人との接触ほど魅力的なものはない」という風に言っていた。
確かにこのシリーズのようなテクノロジーが近い未来に開発されたら便利な部分はあると思うけど…正直太陽は2ついらないw 夜の時間がないと色々と困るので個人的には木星付近で恒星は誕生して欲しくないと思ってしまった😅

観る前はオリジナル版があまりに傑作だったせいか不安な気持ちもあったけどなんだかんだで満足できる内容で良かった。
湯林檎

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