くぅー

アイ・カム・ウィズ・ザ・レインのくぅーのレビュー・感想・評価

3.3
my映画館2009#46> with the Rain と言うよりも、with the Pain と言う余韻でしたね・・・いろんな痛みを感じつつ見る作品かと。

猟奇的殺人犯を射殺しつつも、深い心の傷を負ってしまい刑事を辞め、探偵稼業をする米国の白人男・・・そんな彼にアジア人の捜索依頼が来るが、何と他人の傷を肩代わりするという謎めいた男で、フィリピンから香港へと手掛かりを見つけるも、香港マフィアが絡み、複雑化して行く。

そんな冒頭では、イエス・キリストの痛みの話をサラリと出して、ある程度の方向性を示すのだが・・・いわゆる理解する作品ではない感じる作品の性質が徐々に出て来るので、このスピリチュアルでアートな雰囲気は賛否必至かと。

痛みに赦しに恐れが交錯し出す終盤、肉体と魂に訴える映像が流れ・・・血と汗で生々しく高湿なアジアンの世界での、この十字架は何と解釈すべきなんだろうか。

そう、タイトルの意味を思わせるシーンはあるが、もっと雨のシーンは見せるべきだったかと・・・迷える人類への悲しみの涙の意味を持たせるためにも。

なお、キャストでは、木村拓哉の神々しい熱演は、思った以上に見応えはあり。
ジョシュ・ハートネットはアジアの俳優陣の中に居ても、きっちり存在感を見せてるし・・・イ・ビョンホンもその肉体美で勝負に出てる。
さらには、ショーン・ユーに、トランヌ・イェン・ケーと多国籍なキャストにニンマリとし、ベテランのイライアス・コーティズにニヤリ。
くぅー

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