Kota

フロンティアのKotaのレビュー・感想・評価

フロンティア(2007年製作の映画)
3.8
“だったらお前は正気なのか。”

[グロレベル4/5]“ハイテンション”、“マーダーズ”、“屋敷女”に並ぶフレンチ4大ホラーの一つ。どれもホラーというよりはスプラッターだけれど、今回も完成度の高さに驚いた…。強盗をして国境を超えるために逃れる若者4人が途中で泊まったモーテルは…。

フランス版“悪魔のいけにえ”とはまさにその通りで、警察から逃げていたはずの主人公が最後には警察にさえ安心感を覚えるほどのサイコパス家族に出会う。フレンチ4大ホラー共通なのだけど、女性が主人公なのにそれをものともしない程ボコボコにされることと、被害者の数が少数な事により、それぞれが中々死なず、その展開の波に“痛み”や“苦痛”や“恐怖”がどんどん溜まっていく。

後半の展開と勢いには目も離せず息もつく間も無く、雨の中叫ぶ白いドレスに血まみれの女性はもはや芸術。最初の暴動中の強盗劇とかガッツリした設定が最早何も意味をなさない強烈なストーリーにどっぷり浸ってエンドロールでは体の奥から疲れが襲いかかる。ほんと、この時代のフレンチホラー半端ねぇ。
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