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ブラックホーク・ダウンのokappaのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
4.7
戦争映画を観るタイプの映画好きなら是非オススメしたい作品です。戦闘シーンが多く血も多く流れますので、耐性がある方向けです。
臨場感、カメラワーク、各部隊の動き、各キャラクターの動き、各俳優の演技すごく良いです。今はそれぞれ主演を張るような俳優がぞろぞろ出ています。お恥ずかしながら、数回目でやっと多くの俳優と役柄、立場を理解しました。ボロボロの建物の中で、みんなドロドロに汚れている中、ヒュー・ダンシーの瞳の美しさにハッとさせられた数回目…。

もともと複数部隊が参加する作戦に加え、ハプニングにより混濁した状態になっていくため、初見は正直状況も各人物の立場もよくわかっていませんでした。多くの戦争系映画作品を観て史実や軍隊の指揮系統のこことも少しずつ知識を得て、その後再視聴した時はかなり驚きでした。自分が全然解っていなかったことがわかりました。多少なりとも軍の指揮系統、各部隊がどう異なるのか、そしてざっくりでも史実をさらってから視聴いただくとより味わい深く観ることができるかと思います。

実際のモガディシュの戦闘に従軍していた兵士のインタビューや史実の書籍なども当たったので、全てが全て事実ではないことは承知しています。架空のキャラクターもいますし、実際の人物でも性格や行動を脚色している部分も多々あります。その上で、エンタメとして作品を味付けし興味を持ってもらう事は事実を広める上で少なくとも誰かに興味を持ってもらうための導入にはなるものだと捉えています。

兵士を英雄として過剰に讃えたり、戦争や軍賛美という作品ではないと個人的には思っています。冒頭の「死者だけが戦争の終わりをみた」という言葉が凄く心に沁みます。
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