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デス・ウィッシュのokappaのレビュー・感想・評価

デス・ウィッシュ(2017年製作の映画)
3.0
面白かったです。ブルース・ウィリスは、『ダイ・ハード』のダミ声吹き替えが有名ですが、ご本人の声ってわりと落ち着いた柔らかボイスだなと思います。

よくある復讐ものと言ってしまえばその通りなストーリー。序盤、家族と仲睦まじく幸せであればあるほど、これが失われるのよねー…と悲しい気持ちになる。ブルース・ウィリスって静かな人物の役も上手いなと思う。

銃アクションはあるのですが、それまで銃を持ったことがない一般人の外科医設定なので、激しい銃撃戦とかではない。

大目的は犯人に私刑を行う事。だけど、最初は犯人がわからず他の悪党を見かけると、大切な人を失った自分の経験を重ねてそいつらにも私刑を行始める。

彼の真似で自警行為をして逆に命を落として人のニュースがチラッとでてきたり、ラジオで彼の行為を賛否討論している場面もある。

けれど、最終的に娘が意識を取り戻したらあっさりと足を洗う。刑事も分かっているけど、今後はするなよーな感じて軽く見逃す。ここがちょっと好きではない。

己の復讐以外に無差別自警を始めたのに、あっさりやめるのは決意が軽すぎるなと。意義や使命に目覚めたわけではなく、個人的に悪を退治することに快感を覚えたけっこうな危険人だったことになると思う。一度快感に目覚めた人が、それまでの普通になれるかという。

刑事も彼だと確信していたのだから、誠心誠意追いかけて証拠探してそれでも逮捕できる根拠が得られなくてやむを得ずという風がよかった。あまりにも軽く見逃したので。賛否な描写を挟みつつ、結局倫理観めちゃくちゃで肯定して終わったと感じた。
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