瀬口航平

ハロルドとモード/少年は虹を渡るの瀬口航平のネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。
死に魅了されている?ときのハロルドと、生きることを謳歌してるときでは、確実に後者のほうが魅力的だし、目が輝いてた。

若さゆえの、誤った憧れ、みたいな感じなのかな。親へのあてつけではないと言ってたけど、きっかけのエピソードから考えると、母親に自分を見てもらいたいという思いが最初はあったような気もする。
でも段々慣れてこられてしまって、何しても興味を持ってもらえず、それでも死に対する刺激から逃れられない。彼は刺激を求めてるように思う。生きるか死ぬかって興奮するもんね、ある意味。
あと家庭環境がひどくつまらなかったんだろうな。。
死に対する興奮とか刺激よりも、生きることへの興奮や刺激のほうをモードは見せてくれて、死にたがってた自分馬鹿だったな、って気づけた。そしてモードを愛することで、生きる希望を見出した。
モードが死んでも霊柩車を捨てたり、音楽をやったりしてるシーンを見ると、彼はもう大丈夫なような気もする。

モードが自殺するのは衝撃すぎ。あれだけのバイタリティだから、きっとものすごく大変な時代を生き抜いてきたんだろう。。躁状態みたいな感じだったのかな。。

序盤と中盤割と笑えたの良かった。センスも嫌いじゃない。
瀬口航平

瀬口航平