サバ缶

Mのサバ缶のレビュー・感想・評価

M(1931年製作の映画)
5.0
結構好きなタイプの映画だった!
犯罪捜査が今程発達していない時代なのもあって中々犯人の尻尾を掴む事のできないもどかしさと民衆の犯人への怒りの念のせいによる捜査への困惑があって、この事件やこの犯人はどこへ行き着くのかってワクワクしながら見れて楽しかった〜
作品テーマとして子供の誘拐や人の基本的人権のが語られているようで色々と考えたくなることもいっぱいあって、そういう映像的な面白さ以外にも思考の面白さもあってよかった〜〜

昔の事件系の映画って遺体を明確に映さず殺害方法すらも明らかにしないものなのかな……??死の暗示として、名前を何度読んでも返事もなく誰もいない空間を映していたり、転がっていくボール、電線に引っかかる風船が写されていて、それがこっちの想像力を掻き立てる感じすごく好き……
台詞回しもすごく詩的な喋りが多くてこっちの想像を掻き立てる感じあってよかった〜〜ここら辺の台詞好きだな〜犯人の告白のシーンの台詞や憑依されたような演技すごかった!!
「そうみんな犯罪者なんだ」
「蝋燭の灯が消えるように死ぬんだ」
「それまであったものがなくなるの」
「もう子供達は帰ってこない…子供達から目を離さないようにしなければ…わたしたちは……」
サバ缶

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