シネラー

バットマン ビギンズのシネラーのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
4.0
クリストファー・ノーラン監督
が手掛けるダークナイト・トリロジー
の第一作であり、
現実的に且つシリアスに
バットマンの誕生を描くリブート作だ。
久しぶりに鑑賞したが、
やっぱり面白い。

物語としては、
バットマンの誕生を丁寧過ぎる位に
描いている為、
単純なヒーロー映画を期待すると
少し退屈に感じるかもしれない。
しかし、ヒーローになる切っ掛け
からヒーローとして街を守る象徴に
なるまでを描いている為、
ヒーロー映画として王道と言われれば、
王道と言えると思った。
アクションシーンとしては、
バットモービルでの追走劇が
一番のお気に入りだ。
又、美術面に関してだが、
格差あるゴッサム・シティや
蝙蝠が飛び交うバットケイブは
情景として美しかった。
本編中のキーワードとして
"恐怖"という言葉が何度も登場するが、
犯罪者に恐怖を与えるバットマンと
薬で恐怖を操るスケアクロウ
の対立構造は面白く感じられる。

不満点を述べるなら、
肉弾戦における
アクションシーンの見辛さや
バットマンが登場するまでの
冗長さは否めない点ではある。
ラーズ・アル・グールに関しても
この部分だけはフィクション性が
高いようにも思える。

「人はなぜ落ちるのか、
這い上がる為だ。」
自分が落ち込む時に思い出す、
本作の名台詞だ。
自分のアイデンティティに入り込む
良いバットマン映画だ。
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