Eyesworth

オーメンのEyesworthのレビュー・感想・評価

オーメン(1976年製作の映画)
4.3

【ローマの平日】

リチャード・ドナー監督、グレゴリー・ベック主演の70年代ホラーの金字塔。

〈あらすじ〉
舞台はローマ。6月6日午前6時。外交官ロバート(グレゴリー・ベック)の妻が男の子を生むも、子どもはすぐに死んでしまう。やがて夫は同じ日の同じ時間に生まれた孤児を譲り受け、ダミアンと名付け、夫婦で大事に育てる。しかし数年後、その子の周囲で不可解な事件が起き始める…

〈所感〉
有名な昔のホラー映画だが初めて見た。めちゃくちゃ怖いわけではないが、よくありがちなスリル満点のゴア・スプラッタ系の直接的な恐怖体験とは違い、間接的なじんわり怖い恐怖体験ができる。『エクソシスト』のように子供に悪魔が取り憑いてそれと戦うのかと思ったら、ダミアン自体が悪魔であり、作中では全く喋らないのが不気味すぎる。天使のような無垢な表情で何食わぬ様子だが、主人公はじめ周りに様々なやり方で害を及ぼしていく展開が面白い。自分の手を汚さずに殺るのが尚更悪魔っぽい。子どもという非暴力・不可侵の存在を標的にすることで、なかなか手を出せないリアルさがこの作品のミソだと思う。ただ、事件が起きそうで起きない時間も長いので途中で飽きてしまうのは否めない。
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