このレビューはネタバレを含みます
🟨【良かったところ】
カット数が多いことで、
展開は少ない映画なんだけど
テンポの良さとスピード感を感じるので、
長尺にしてはそれほど飽きずに見れた。
怒涛のようにキャラが入れ替わっていく、
左右への画面の導線がとにかく心地いい。
違和感なく話し相手が変わっていく
スムーズな画面にすることで、
監督の忙しさが手に取るように再現されてる。
この時代特有なイメージのある
グロリアの目のメイクが
とてつもなく美人でカッコよく、
主人公の奥さんであるルイザも
短髪でメガネかけてるだけとは思えない
場を圧倒するような妖艶さがあり、
女性陣の顔面ステータスの高さに戸惑う。
日々の苦痛と、そこで生まれた理想の世界を
象徴的な悩みのイメージ映像にのせて描いてて、
モノクロ映画の時代に
ここまで境界線の薄い空想世界を
割と分かりやすく描いてる技術力に驚く。
みんな主人公を求めてるように見えて、
聞いてくることは
「わたしの役は?」
「新作はどんな話?」ってのばっかりだから、
自分自身が求められていない現実に
だれよりも人一倍、
愛の欠如を感じてたんじゃないかなと思う。
終盤の主人公に向けられる救いのセリフに
かなり納得するところがあって感動した。
🟥【気になったところ】
女性陣が多すぎることで、
「このひとって.どの場面に登場してた人…?」
って何度も頭が混乱してしまい
わけもわからずボーッと観てるときあった。
有名なパッケージというか
主人公が目を瞑って手を合わせてる
あの映像、劇中にありました…?
パッケージ用の画像だったのか。
ありがとうございました。