一人旅

ローラーガールズ・ダイアリーの一人旅のレビュー・感想・評価

5.0
ドリュー・バリモア監督作。

ローラースケートに魅了された女子高生の奮闘を描いた青春ドラマ。

俳優の家系(祖父:ジョン・バリモア、大伯父:ライオネル・バリモア)に生まれハリウッド女優として活躍しているドリュー・バリモアが、女流作家:ショーナ・クロスによる2007年発表の青春小説「Derby Girl」を映像化した第1回監督作品で、主演を『JUNO/ジュノ』で一躍ブレイクを遂げたエレン・ペイジが好演しています。

テキサス州の田舎町を舞台に、娘をミスコンで優勝させることに心血を注いでいる母親からのプレッシャーに耐えながら高校生活を送っている17歳の女子高生:ブリスが、ある時ローラースケートの魅力に憑りつかれ母親には内緒で地元のローラースケートチーム「ハール・スカウツ」の入団テストを受ける…という“スポ根青春ドラマ”で、弱小チームでメキメキ頭角を現していく主人公の奮闘とシーズン優勝を賭けた強豪ライバルチームとの熱戦の行方を、親友との仲違い&友情やバンドマンとの恋愛模様、支配的な母親との確執&愛情を織り交ぜ活写しています。

自分が本当にやりたいこと-“ローラースケート”との出逢いを通じて心身共に逞しく成長していく主人公の熱意と努力に観客も勇気づけられるガールズ応援歌的青春ムービーで、サッカーやアメフトのようなコンタクトスポーツとして描かれるローラーゲームの大雑把なルール&試合風景が興味深いですし、クライマックスの決勝戦はスポ根映画らしい手に汗握る迫力&臨場感に溢れています。

小柄な体格を活かしてスケート場を躍動するエレン・ペイジの頑張りが一等賞ですが、娘を想うあまり行き過ぎた行動を取る母親を演じたマーシャ・ゲイ・ハーデンや、理解のある父親を演じたダニエル・スターン(『ホーム・アローン』のお間抜け泥棒役でお馴染みの個性派俳優)、ライバルチームのいけ好かないエースを演じたジュリエット・ルイスら脇を固める役者陣の好演も光ります。
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