開いた口がふさがらなくなる映画。それも良い意味ではなく…。
フランスの映画関係者曰く、「すべてのタランティーノ的スタイルの映画に影響を与えてきた」という本作。
タランティーノのみならず、ジム・ジャームッシュやデイミアン・チャゼル、ポン・ジュノもファンを公言しているらしい。
出来事の羅列のようなカットの連続で、描かれる過程はほんの最小限。
まるでひとつの壮大なモンタージュを観ているかのようだ。
ただ、ストーリーも場面も支離滅裂。
めっちゃ離れたところにいる人びと同士がささやくように会話していて、思わず「絶対聞こえないだろ」とツッコんでしまった。
とにかくシュールな場面の連続で、ことしのベネチア国際映画祭で上映された際には会場から笑いが起きたんだとか。
当時の邦画の前衛性を知るにはもってこいの映画かもしれない。