がんばったよ!チョルス
ハンディキャップを抱えた主人公によるお涙頂戴ハートフルコメディ……
なだけではないから侮るなかれ。
たしかに途中はなんだかそんな陳腐な映画な気がして、「あれ…?なんかこれ思ってたよりつまんないかも…?」と思ってしまうほどだった。
しかし、クライマックスが近づくにつれ、本作の物語の「核」となる実在の事件の存在がようやく浮かび上がってくる。
この「核」によって、それまで断片的であった様々な情報が線で結ばれていく。
韓国映画には、こうした実際の事件や社会問題と、主人公たちの生活とをリンクさせるのが本当に巧い作品が多い気がする。
まさかここまでじんわり来てしまうとは思わなかった。
チョルスの過去が明かされるとき、もうとても邦題のように「がんばれ!」なんて安易に言えなくなる。
やっぱりがんばったよ!チョルス。