ひれんじゃく

ザ・プレイヤーのひれんじゃくのレビュー・感想・評価

ザ・プレイヤー(1992年製作の映画)
3.5
実名で有名な人たちがバカスコ出てきて一体この映画を撮るのにいくら積んだんだ………とどうでもいいことに思いを馳せるなど。ジェフ・ゴールドブラムとかマルコム・マクダウェルとか私でも知ってる人たちがちらほら見られて嬉しかった。
以下ネタバレ。




















主人公が脚本家を殺してしまい、それをなんとか隠しながら生活するも警察は薄々勘付いているようで…?しかも脅迫状の送り主は殺した脚本家とは別におり…?というサスペンス仕立てではあったものの、個人的にはあまり盛り上がりを感じず。面白くはあったけど。

でもまあ最後らへんに興行のために脚本家の意向とは真逆の方に捻じ曲げられて世に出される物語が出てきてて、金vs表現者の対立が見えるなあと。エンディングからキャスティングから脚本家がやるなっていったこと全部やって最高だって手を叩いてる上層部がひどすぎて一周回ってよかった。今はどうかわからないけど80年代はこういう雰囲気が強かったのだろうか。確かに表現者が自分の作りたいものをそのままやって、それが興行的に必ず成功するかっていうとそういうわけではないけども………

名もなきTV畑の誰かが書いた脚本は最後にグリフィンがGOサインを出した脚本に見事歪曲され(アイデア取られたのかな……)、その結果が今私たちが見ているこの「ザ・プレイヤー」という映画である、というメタ的な構造が面白い。脚本家を虐げる業界人を描いてたから、てっきりその筋を裏切って成敗されて終わるものだと思ってたけどそうはならず「ハッピーエンド」になるという皮肉。
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