改名した三島こねこ

ランボーの改名した三島こねこのレビュー・感想・評価

ランボー(1982年製作の映画)
4.4
続編の世評の下地になったランボーの無双活劇というのが視聴前の予想。しかし視聴後は発表当時の社会風刺作品として喝采を送らずにいられない。

当時の官憲の負の側面を開幕から若干やりすぎなほどに描写することで、スタローン演じるランボーの過剰なまでの戦闘能力描写のノリに自然とついてこれるようにしている。
またこの負の側面は完全にやりすぎという訳でもなく、事件の端となった浮浪罪というのは警察の正宗とされるほどに悪用された悪法も悪法である。増長した権力の象徴として、官憲という具体以上に効果的に反権力的な主張をしてくれる。

本作のメインはSNS上で玩具にされがちな終幕の10分間。ランボーの独白は視聴者に英雄であるからこその法社会との軋轢と苦悩を想わずにいられなくさせるだろう。作品の大部分は、この終幕のために描写されているのだ。

「少なくともファッション誌には載っていた服だぞ!?」