カッパロー

ベニスに死すのカッパローのレビュー・感想・評価

ベニスに死す(1971年製作の映画)
3.0
この年代のおもんない映画ははじめて観たかも!

休暇をベニスで過ごす老紳士。同ホテルに泊まる少年に惹かれ、堕ちていく...

プロットはそこまで嫌いじゃない。一言でまとめたら↑のあらすじも面白そうに見えてくる。が、実際の鑑賞には冗長さとの格闘が付き纏う。

実際には「堕ちていく」というほどのことは何も起きず、ただずっと盗み見るだけ。話すこともしない。もし技術的に優れた映画作家が手掛けたなら野心的な試みとして評価に値するかもしれないが、それを実行し切るだけの能力が残念ながら無いように思えた。

まず、画作りが終わってる。スパンスパンカットしてほしいところで冗長にズームする。セリフのあとの残しがほしいところで即カットしちゃう。
あとなんですか、多用してる謎ズームは?ズームして何に注目させたいの?表情のアップがほしいならカットしてWSやらCUやら繋げれば良くない?キューブリックはそんなクソダサいズームは一切しないよ?

ちなみに、(主に独り言の)セリフも全然自然じゃない。人が生きている感じがしない。「堕ちていく紳士が言いそうなこと、どんなの?」の大喜利の1ページ目の回答かと思った。酷すぎる。

ちなみに、メインの男の子は死ぬほど格好良かったです。この後の彼の悲惨な歴史を考えると本当に残念だね。監督が悪い。
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