おん

遠い空の向こうにのおんのレビュー・感想・評価

遠い空の向こうに(1999年製作の映画)
4.4
Rocket boys

ずっと見たかった作品をようやっと見ることができました。
ジェイクが主演してたこと+やたら評価が高かったので見てみたかったのですがなかなか機会がなく。。。
実際のNASAのエンジニアが高校生の時の自分をつづった原作を基にした映画。アメリカでは中学高校の教科書に載るくらい有名な話だそう。
原題のOctober skyはRocket boys(作中の主人公が所属するグループ)のアナグラム

栄光の時代を過ぎた炭鉱の町に住む一人のロケット好き少年と、炭鉱を支える責任者の彼の父親の間の絆と葛藤を描いた作品。

・感想
本当に素晴らしかった。映画を通してホーマーの人生を経験できたようなそんな人生に対して密接な映画でした。

自分の中でたまにある自分自身を重ねてしまう映画でした。
「グッドウィルハンティング」とかも結構自分を重ねてしまって感情移入しすぎて大好きっていうのもあるんですが、このOctober skyも割と近いものがあり。
親子関係とかはそうでもないんですが、自分自身が理系で高校三年生の時に似たような数学のコンペに出て優勝したことがありクライマックスのシーンはジェイク自身に自分を重ねてしまってより感情移入したところはあるかもしれません。
(もちろん映画化されるようなサクセスストーリーではないのでそこまでの部分だけですが笑)

映画の話に戻ります。
振り返ると絶賛されてることはあり、脚本と演技がすごく優れていた作品だと思いました。

それぞれ重なるところはあるのですが、脚本は各個人個人の性格描写がすごく丁寧で、誰しもに共感できる描写になっていたこと。
ホーマーの視点で描かれるので、やはり父ジョンは悪者に描かれがちなのですが、ロケットボーイズが誤認逮捕されてしまった後の1シーンが象徴するように、彼自身の守りたいものが異なるだけで全然悪い人ではないんですよね。
私の場合は主人公のホーマーでしたが、見る人の年齢・立場によってたぶん感情移入するキャラクターが異なり、全然違った見え方になるようなそんな気がしました。

演技はやっぱりジェイクとクリスクーパーがすごかった。
このときジェイク18とかですよね?
映画初主演にも関わらず、20歳上のクリスクーパーに対してこの時点から今と変わらぬキレ芸を披露していたのは流石でした。

クリスクーパーは寡黙な中、自分にとっての理想の息子像と、ホーマー自身の成りたい自分との不一致に対して戸惑う表情の表現が素晴らしくリアルでそこが良かったです。

大好きな作品になりました。
Filmarksがなければ、この作品を見ることもなかっただろうし感謝感謝でございます。
是非チャンスがあれば見てみて下さい。
おん

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