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炎628の1000のレビュー・感想・評価

炎628(1985年製作の映画)
5.0
狂気に次ぐ狂気。
ここで描かれる現実はもはや「驚異的」どころではなく、「猟奇的」だ。
"狂乱"の二文字をはじめとして、様々な形容詞が頭の中で渦巻いたが、この惨劇を描写するに足りるものは見つからなかった。文学の限界、言葉の限界とともに、改めて映画の力を感じた。

凄惨な現実から断固として目を背けず、見据える意思は、執拗なまでに人物を正面から捉えるカメラにも宿っている。銃声、爆発、耳鳴り、流血、戦争の一つひとつを「ぜんぶ見る」「ぜんぶ聞く」覚悟、恐ろしいほどのものだった。

2017年度もめでたく100本目。今年の100本目はバッチリ★5.0を狙いに行こうと、前々から期待度MAXだった本作を引っ張ってきました。TSUTAYAとかいう気の利かないレンタルビデオ屋では取り扱っておらず、「国会図書館か……」と思っていたところ、メ◯カリで安く譲ってもらえました。旧作一週間100円に比べたら高い買い物でしたが、ほんとに観れてよかった。
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