JunichiOoya

エイジアン・ブルー 浮島丸サコンのJunichiOoyaのレビュー・感想・評価

3.0
個人的には90年代の10年間は映画から離れていて、ほとんど見てない。浮島丸に関連してこんな映画があったことも知らなかった。

映画そのものは大戦末期から半世紀の父の生き方に想いを馳せる子世代のロードムービー。
無名塾の役者さんたちに佐藤慶、石橋蓮司、絵沢萠子、下條正巳、そして高橋恵子なんかのビッグネームと海砂利水魚のお二人が絡む豪華版。

ロードムービーだからとはいえ、ベテランたちがてんでバラバラの芝居で相互に関連しないので印象が拡散して「顔見世興行」っぽくなる。
石橋蓮司なんかはネイションアイデンティティを喪失した、とっても「得」な役どころなのに演技も演出も通り一遍で残念。
監督も、なんでこの方? っていう古い人ですしね。

海砂利水魚はポジション的には『幸せの黄色いハンカチ』の桃井かおりと武田鉄矢風。(まあアップは皆無だし、ほとんど演技もしてませんが)
絵沢萠子は安定の「いつもの」役、高橋恵子も。うーん、物足りない。

浮島丸事件(サコンて「事件」のことかな)への切り口に、ちょっとブレがあったということかしら。またいろいろと読んでみようという契機になったのはありがたかったです。
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