斎藤耕一監督のGSミュージカル映画第一回作品で、大学の学園内からただ一人の男子学生🧑‍🎓に、1年間ナルシスの指輪💍を填める権利を、女子学生👩‍🎓が贈与する伝統の選考会が行われ、ヴィレッジ・シンガーズの面々を追い回すロマンチック🥰コメディの佳作。雑誌社に勤める先輩水森亜土が、前年、恋人のザ・スパイダース堺正章に指輪権利者にした事は不正とする七人の女子が、五人の人物審査を大真面目に検証し別人を推薦した結果を、ヴィレッジの恩師中山仁と妹音楽マネージャー尾崎奈々に対する献身を水森に指摘され大反省する健気さが愉快。また、冒頭のオープンバス🚌上で元気溌剌でスパイダースが歌う「あの時君は若かった」は、当時、修学旅行初上京で観た輝かしい東京🗼の光景が被って懐かしい。

話は特になんてことないけど、演奏シーンがすごくいい、夢いっぱい

桜井義久の脚本を斎藤耕一が監督した歌謡映画。斎藤の監督2作目だが、本作の後、「小さなスナック」「落葉とくちづけ」といった音楽映画の佳篇を発表するのだが、本作はそれらと同じ人物が作ったとは思えない駄作であった。脚本が弱いこともあるが、斎藤はカメラ技術にばかり気を遣い、あとは歌を配置しているだけ。指輪選考基準がおかしいとヴィレッジがごねる。そんなこと、どうでもいいよ、と言いたくなる。