さうすぽー

シザーハンズのさうすぽーのレビュー・感想・評価

シザーハンズ(1990年製作の映画)
3.7
自己満足点 73点

本日は12月25日ですね。
Merry Christmas!!✨🎄✨

という事なので、何か唐突にクリスマス映画をレビューしたくなったので、ジョニー・デップの出世作であるこちらの作品を書きました。


自分の母親が昔からこの映画が好きなので中学時代に勧められて観賞したのですが、手がハサミになっている人造人間と人間の少女の恋愛ストーリーというのは今観ても風変わりだと思います(笑)


個人的にティム・バートンは監督としてそんなに好きでは無いのですが、それでも今作は好きな方の映画です。

人造人間と人間の少女という、人間では無い者の存在の恋愛は「シェイプ・オブ・ウォーター」がありますが、前者は奇妙なラブストーリーを奇妙で美しく描いています。

それに対して、今作はメロドラマ風に描いていながらも、人間の二面性にも焦点をあてていたり、自分の体によって二人が障害となってしまうのが特徴的かと思います。

エドワード自身が人造人間であること、手がハサミで出来ていることでヒロインを傷付けてしまうという切なさ、そして人造人間であるが故に最初は物好きな目で人々から愛されるのにある事によって恐れられてしまう。そういった人間の二面性を描いているのが見事です。


ただ、この映画は自分にとっても素晴らしいラブストーリーになると思ってたのですが、ヒロインのキムに関しては結構思う所があります。

エドワードがキムに恋した事によって逮捕されたときに真相を語らなかったのですが、あそこでキムが真相を話せば人々の疑いは晴れた気がします。
冒頭とラストに切ない感じにエドワードとの思い出を語ってるけど、「お前少しは罪悪感感じてるのか?」とどうしても思ってしまいます。
自己保身に走るのが人間だ、と言われればそれまでですが、逆に言えばあんな風に描いた事によってヒロインのキムがそんなに好きになれませんでした。


ただ、「クリスマスに雪が降る」理由がラストによって明かされたり、切ない感じにさせながら面白いストーリーでした。

どこか奇妙だけど王道なラブストーリーとして普通に好きな映画です。