ユニバーサルの子会社イルミネーションの記念すべき1本目の長編アニメーション映画。イメージキャラクターとして不動の人気を確立しているミニオンズも登場している。このミニオンズ達のかわいいこと。この時はまだ子分キャラでしかないけど、ただの端役キャラにしてはインパクトありすぎて後の単独映画化も納得。と言っても本作はタイトル通り怪盗グルーの物語。主人公は彼だとはっきり分かる内容になっている。どう見ても悪役キャラな、ハゲで顔つきの悪い性格のひねくれたおっさんに自然と魅了され共感してしまう話に仕上がっている。アニメのルパン三世をカッコいいと思うように、怪盗グルーは愛すべきキャラクター。彼には彼の世界があり、ひねくれた性格の裏には愛情がある。ひょんなことから引き取り生活を共にすることになる孤児3人姉妹との触れ合いを通して、そんな彼が変わってゆく姿は感動的な物語だった。今となってはミニオンズの人気が一人歩きしているけど、それもこれもこの1作目の『怪盗グルー』が傑作であったからに他ならない。思ってた以上に出来が素晴らしくて驚いた。ピクサーのようにイルミネーションもアニメ映画を今後もぐいぐい引っ張っていってほしい。
