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名探偵コナン 緋色の弾丸のmaverickのレビュー・感想・評価

名探偵コナン 緋色の弾丸(2021年製作の映画)
3.9
劇場版『名探偵コナン』シリーズの24作目。2021年4月16日公開。


エンタメ性はトップクラス。派手な爆破やカーチェイス、格闘、真空超伝導リニアの弾丸アクションなど、邦画実写では到底出来ないようなことを劇中で平然とやってのける。日本映画の興行収入は毎年上位がアニメ映画であるが、それは必然であろう。劇場版コナンは毎年必ずわくわくどきどきさせられる。これこそが観客の求めていることなのだ。本作に関しては脚本が弱いと思うが、それでも劇場版としてのクオリティは確かなもの。ハリウッド映画にも引けを取らないパワーはさすがだ。

赤井秀一、羽田秀吉、世良真純、メアリーらがメインキャストとして登場。FBI捜査官のジョディ・スターリング、ジェイムズ・ブラック、アンドレ・キャメルも話に絡んでくる。この辺は劇場版だけ観ている人には関係性が分からない。豪華ではあるのだが、もうちょっと分かりやすい配慮が欲しかったと思う。

毎度毎度ぶっ飛んだ描写が劇場版のお約束であるが、赤井さんのスナイプの描写にはさすがに大笑いしてしまった。もう何でもありだな(笑)。後半のリニア暴走シーンは、実際の脱線事故を連想させて複雑な気持ちになった。スケールの大きさを表現したかったのだろうが、あそこまでやる必要はなかったんじゃないかなと個人的には思う。

犯人役の人の演技が良い。ゲストの浜辺美波も上手かった。メアリー役の田中敦子、秀吉役の森川智之など、とにかく声優が豪華。彼らが演じるからこそ世界観にもどっぷりと浸れる。劇場版名探偵コナンは、今作でシリーズ24作目という長寿作品。コナン役の高山みなみなど、熟練の声優さんの演技を堪能出来るのも今シリーズの醍醐味だ。


どんどん複雑難解な物語になってゆき、それと同時にスケールも大きくなってゆく。それが楽しくはあるけれど、たまにはシンプルな話でも良いんじゃないかなとは思う。毎度毎度爆破される町も可哀想だよ(笑)。
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