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西部開拓史のarchのレビュー・感想・評価

西部開拓史(1962年製作の映画)
3.8
この時代を彩る大スター達がひしめき合う中で語られる西武開拓史を紐解き、アメリカ愛国心を掻き立てるような作品。
シネラマ用に制作されたこともあって、画面中央に人物、そのサイドに大きく風景を収めたショットの数々が印象的。他にもリッチな空撮映像もあり、撮影、役者共にゴージャスな映画になっている。5つのオムニバスで一族のサーガを語り、そうすることで必然的に西部開拓期のフロンティア精神を賛歌するような作りで、多い結構って感じだが、あまり鵜呑みにしすぎないことが大事である。なぜなら彼らの「功」の部分だけでなく「罪」の部分を無視することは、歴史の誤認を招くからだ。
映像を楽しむ分には素晴らしい紀行映画になっていた。

余談だが、『2001年宇宙の旅』との比較、特に本作の宇宙版が『2001年宇宙の旅』であるという読み取りが非常に面白い「荒野のオデュッセイア」という本はおすすめである。
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