皆さん、評価低いですね。でも僕は面白かった、というか好きです。監督奥山和由さんの野心作。映像美が素晴らしいし乱歩の世界を味のある濃い俳優陣が彩っている。筋少の大槻ケンヂ氏が謎めいたタクシードライバーで出演しているなど、随所にリッチな遊び心が満載。当時(というか今も)江戸川乱歩さんには詳しくないのですが、彼の世界へ引きずり込むもしくは興味と関心を持たせるには充分。主演の竹中直人さんもこの作品がなかったら、その後の演技派としての地位も築けなかっただろうし、主役級の青年を演じる本木雅弘さんにおいてもそれは同様。本木雅弘さんは当時、アイドル!から抜け出しつつありましたが、この作品はそれを決定づけましたね。ということで色々な方の転機となった作品であろうことは想像に難くないので、記念碑的作品として評価し、3.4点!加えるならば奥山さんはその後味方を作れませんでしたね。これは宇多田ヒカル歌姫の旦那さん、桐谷和明さんにも言えるかも。だがしかし!敵を作りすぎるとは言え、突出した個性がことごとく潰される?もしくは潰れちゃう?日本映画界。中々陽の目を見んはずだよなー、と思いますまる