ハレルヤ

わが青春のフロレンスのハレルヤのレビュー・感想・評価

わが青春のフロレンス(1970年製作の映画)
3.3
19世紀のフィレンツェを舞台に、幼い頃に両親を亡くす悲しい過去を持つ主人公のメテロ。かつて父親が活動家だった事もあり、自らも労働闘争のリーダー格として名を上げていく物語。

題材だけ見ると面白そうな映画で結構期待しての鑑賞でしたが、少し期待外れな内容でした。
当時のイタリアを取り巻く劣悪な労働環境を描いていて、労働者VS資本家の対立といった社会問題をしっかりと提示していたのは良いところ。

ただ主人公のメテロが女癖悪すぎて全然感情移入出来ず。イケメンなのでモテやすいのは分かりますが、不倫までしでかすので、完全に邪魔な要素でしたね。

セピアカラーで彩られるオープニングにも趣があったし、所々で挟まれるフィレンツェの美しい街並みには、心奪われそうになるほど。そこに流れる綺麗な音楽はまさに芸術的。

演出面ではなかなか優れたところが多かったのに、人物描写がイマイチだったり、物語の流れが無駄な要素のせいで何度も途切れたのは残念でした。良い素材は揃っているのに、上手く調理しきれていない感じがありましたね。
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