かえるのエリー

JUNO/ジュノのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)
3.8
公開時に興味があったものの見逃した本作、Disney+で見つけた! しかも「AIR」で気になったジェイソン・ベイトマンが出ていると知り、俄然観る気が沸いた。

当時は若手実力派として注目されていたエレン・ペイジ主演。そういえば最近見ないな〜とググってみたら、なんとエリオットに変わっていた! そんな事前情報を入れつつ、高校生にして妊娠してしまった役をどんな気持ちでやっていたのだろう、などと考えてみる。想像してた話と全然違った。



以下ネタバレ感想



優しいJKシモンズとアリソン・ジャネイに会える

あまりにも「セッション」が衝撃的だったので、彼の名前を聞くだけでやや姿勢を正してしまう感がある。本作では妊娠したジュノの父として登場。しかもステップマザーは「アイ・トーニャ」で史上最強の毒親を演じたアリソン・ジャネイ! てっきり親に許されない葛藤の話と思っていたら、両親はビックリするほど受け入れが早く、そして優しくジュノに手を差し伸べた。特にエコーの技師と喧嘩するステップマザーにはグッと来た。

性への興味の結果で愛よりも先に子供ができたが、10ヶ月を経て愛を見つけたジュノ。逆に愛を失っても赤ちゃんが欲しかった、そして手に入れたヴァネッサ。私は妊娠経験は一度だけだが、あの10ヶ月はかけがえのない時間で、ジュノが愛も子供も得たいと思わなかったのかな、とはどうしても感じてしまうが、芸達者なエレン・ペイジが10ヶ月の心の移り変わりを上手く演じていたと思う。

ジェイソン・ベイトマンはいい人そうに見えて最終的に残念な人になってしまったが、やはり男が父になるのは女のそれとは時差があるもの、仕方なし。オープニングロールのコミカルさといい、重いテーマを上手く料理した作品だった。